生きるべきか、死ぬべきか ?アメリカではそれを決めるのは保険会社。
そのウラには、治療費を払えないという理由で命を落とす多くの国民たちがいる。
そして、ムーアは語りかける、本当にこんな社会でいいのか?何か間違っていないか?今こそ立ち上がれ!と。
仕事中、事故で指を2本切断された中年の大工。健康保険を持っていない彼に、医師は聞く。「薬指をくっつけるのは1.2万ドル。中指は6万ドル。どっちにしますか?」。安いほうを選んだ大工の手に、中指はない。
50代の夫婦。夫が心臓発作を起こし、妻はガンを患った。彼らが加入しているのはHMOと呼ばれるタイプの、保険料が安いかわりにクオリティも低い保険。自己負担額を払いきれなくなった夫婦は、娘夫婦の地下室に引っ越すことを余儀なくされる。売りに出されたわが家を見つめる彼らは無念の気持ちで一杯だ。
悠々自適な引退生活をしていてもおかしくない年齢なのに、スーパーマーケットで毎日働く老人。会社を辞めて、福利厚生の一部である保険を失えば、薬代が払えないからだ。健康保険をキープするだけの目的で、彼は死ぬまで働き続ける。
骨髄移植で命が救われるかもしれない、重病の夫を抱える妻。彼の家族の骨髄がマッチすると判明し、大喜びしたにも関わらず、保険会社がなかなかお金を下ろしてくれない。待っているうちに夫は死んでしまった。「なぜ」と、良き夫で、良き父だった愛する男性の写真を手にして、彼女は涙を止めることができない。
『シッコ』には、まだまだたくさんの悲劇が登場する。病院を たらいまわしにされた末に死んだ子供もいれば、保険がなく 支払い能力がないからと、路上に放置された女性もいる。保険 会社のせいで、アメリカ国民の命は日々脅かされているのだ。 中には、あまりにもばかばかしすぎて悲劇を越え、喜劇になる ケースもある。標準より痩せすぎているという理由で保険加入 を拒否されたり、医師がガンだというのに「あなたの年齢でその ガンはありえない」と保険会社が決めつけたりすることもあるのだ。
世界の大国アメリカには、保険に加入しない市民が4700万人も 存在する。WHO(世界保健機構)の調査ランキングで、アメリカの健康保険充実度はなんと37位だ。
どうしてこんなことになってしまったのか。ムーアは70年代のニクソン政権時代に遡り、アメリカの健康保険制度が悪化していった事情を振り返っていく。その背景には、利益率アップを 目標にする民間保険会社、そして彼らから高額の献金を受け 取る政治家たちの姿がある。更に、公的医療保険制度の導入は官僚的であり社会主義への第一歩であると恐怖を煽り、現在の制度がベストであることを国民に刷り込んだ。その結果、90年代初め、政府が運営する国民皆保険制度を提唱したヒラリー・クリントンも、結局彼らの圧力によって潰されてしまった。そして今では彼女も保険会社からの献金を受け取っているのだ。保険会社は、自分たちに有利な法律が通るように政治家に大金を注ぎ込む。彼らの「目的」を果たして、都合のいい法律を通してくれた政治家は、「ご褒美」として保険会社のトップに天下りをして、年収2億円以上を稼いだりする。
さらに彼らは、自分の年収がもっともっと増え続けるために会社の利益を上げるよう、つまり、保険料を払わないように徹底的に努力し続けるのだ。保険料を必要とする加入者がいれば、無理矢理にでも、加入者が加入時に過去にある病歴を隠していたと指摘すべく専門の担当者を送りつけて、断固として金を払わないようにする。「病歴が存在しなくたって、かまわないんだよ。それでも拒否する方法がある」と、過去にこの仕事を担当していた男性は語る。そして「今、もうやっていないことがうれしい」ともつぶやいた。一部の政治家と、保険会社のトップが儲かるために、毎日のように一般人は命を落していく。
果たして、ほかの国はどうなのだろう?ムーアは次にカナダ、イギリス、フランスを訪ねて、それぞれの事情を探ることにする。これらの国々では医療は基本的に国が運営する保険でカバーされる。医師たちは保険にしばられることなく、患者の健康のために仕事をこなす。
カナダでは指を5本切断された男性に医者は当然のように全部の指をつけてやる。薬指か中指か選択を迫られたアメリカ人大工のケースと大きな違いだ。イギリスのNHS(国民保健サービス/National Health Service)の運営する病院では、交通費を患者に支払っているのを目撃し、フランスの中流家庭の妻からは「一番お金がかかるのは食費、次にバケイション」という言葉を聞く。なぜ、アメリカではこのようなことを実現できないのか、アメリカは、本当にこんな社会でいいのか?ムーアは問いかける。
最後に彼は、9.11で救命作業のために、自らの健康を犠牲にすることになった救命員たちを、キューバに連れて行く。なぜなら、キューバ南に位置するグアンタナモ海軍米基地ではアメリカで唯一の無償治療が受けられ、そこに収監されているアルカイダの一味はその恩恵に授かっているからだ。「9.11の英雄に容疑者たちと同じ治療を受けさせてくれ!」と基地に向かいムーアは叫ぶが、返事は・・・・ない。
仕方なくムーアは病人である彼らを “敵国”キューバの病院に連れて行く。すると、医者たちは、彼らのために、無償で治療を施すのだった。優しい笑顔で、「大丈夫ですから」と励ましてくれるキューバ人の 医者。自分の国で、そんな言葉をかけてもらったことはなかった。少ない収入を工面して、なんとか捻出している薬も、アメリカだと120ドルなのに、ここではたったの5セントだという。
何かが間違っていることは、もう誰もが気づいている。もちろん、利益を第一にする保険会社がすべてを牛耳るシステム自体がおかしいのだ。だが、我々一般市民たちは、何をすればいいのか。まずは、発想、生きる姿勢から考え始めないか。強く、情熱的に、ムーアは観客に呼びかける。
日本も他人事ではありません!
そのウラには、治療費を払えないという理由で命を落とす多くの国民たちがいる。
そして、ムーアは語りかける、本当にこんな社会でいいのか?何か間違っていないか?今こそ立ち上がれ!と。
仕事中、事故で指を2本切断された中年の大工。健康保険を持っていない彼に、医師は聞く。「薬指をくっつけるのは1.2万ドル。中指は6万ドル。どっちにしますか?」。安いほうを選んだ大工の手に、中指はない。
50代の夫婦。夫が心臓発作を起こし、妻はガンを患った。彼らが加入しているのはHMOと呼ばれるタイプの、保険料が安いかわりにクオリティも低い保険。自己負担額を払いきれなくなった夫婦は、娘夫婦の地下室に引っ越すことを余儀なくされる。売りに出されたわが家を見つめる彼らは無念の気持ちで一杯だ。
悠々自適な引退生活をしていてもおかしくない年齢なのに、スーパーマーケットで毎日働く老人。会社を辞めて、福利厚生の一部である保険を失えば、薬代が払えないからだ。健康保険をキープするだけの目的で、彼は死ぬまで働き続ける。
骨髄移植で命が救われるかもしれない、重病の夫を抱える妻。彼の家族の骨髄がマッチすると判明し、大喜びしたにも関わらず、保険会社がなかなかお金を下ろしてくれない。待っているうちに夫は死んでしまった。「なぜ」と、良き夫で、良き父だった愛する男性の写真を手にして、彼女は涙を止めることができない。
『シッコ』には、まだまだたくさんの悲劇が登場する。病院を たらいまわしにされた末に死んだ子供もいれば、保険がなく 支払い能力がないからと、路上に放置された女性もいる。保険 会社のせいで、アメリカ国民の命は日々脅かされているのだ。 中には、あまりにもばかばかしすぎて悲劇を越え、喜劇になる ケースもある。標準より痩せすぎているという理由で保険加入 を拒否されたり、医師がガンだというのに「あなたの年齢でその ガンはありえない」と保険会社が決めつけたりすることもあるのだ。
世界の大国アメリカには、保険に加入しない市民が4700万人も 存在する。WHO(世界保健機構)の調査ランキングで、アメリカの健康保険充実度はなんと37位だ。
どうしてこんなことになってしまったのか。ムーアは70年代のニクソン政権時代に遡り、アメリカの健康保険制度が悪化していった事情を振り返っていく。その背景には、利益率アップを 目標にする民間保険会社、そして彼らから高額の献金を受け 取る政治家たちの姿がある。更に、公的医療保険制度の導入は官僚的であり社会主義への第一歩であると恐怖を煽り、現在の制度がベストであることを国民に刷り込んだ。その結果、90年代初め、政府が運営する国民皆保険制度を提唱したヒラリー・クリントンも、結局彼らの圧力によって潰されてしまった。そして今では彼女も保険会社からの献金を受け取っているのだ。保険会社は、自分たちに有利な法律が通るように政治家に大金を注ぎ込む。彼らの「目的」を果たして、都合のいい法律を通してくれた政治家は、「ご褒美」として保険会社のトップに天下りをして、年収2億円以上を稼いだりする。
さらに彼らは、自分の年収がもっともっと増え続けるために会社の利益を上げるよう、つまり、保険料を払わないように徹底的に努力し続けるのだ。保険料を必要とする加入者がいれば、無理矢理にでも、加入者が加入時に過去にある病歴を隠していたと指摘すべく専門の担当者を送りつけて、断固として金を払わないようにする。「病歴が存在しなくたって、かまわないんだよ。それでも拒否する方法がある」と、過去にこの仕事を担当していた男性は語る。そして「今、もうやっていないことがうれしい」ともつぶやいた。一部の政治家と、保険会社のトップが儲かるために、毎日のように一般人は命を落していく。
果たして、ほかの国はどうなのだろう?ムーアは次にカナダ、イギリス、フランスを訪ねて、それぞれの事情を探ることにする。これらの国々では医療は基本的に国が運営する保険でカバーされる。医師たちは保険にしばられることなく、患者の健康のために仕事をこなす。
カナダでは指を5本切断された男性に医者は当然のように全部の指をつけてやる。薬指か中指か選択を迫られたアメリカ人大工のケースと大きな違いだ。イギリスのNHS(国民保健サービス/National Health Service)の運営する病院では、交通費を患者に支払っているのを目撃し、フランスの中流家庭の妻からは「一番お金がかかるのは食費、次にバケイション」という言葉を聞く。なぜ、アメリカではこのようなことを実現できないのか、アメリカは、本当にこんな社会でいいのか?ムーアは問いかける。
最後に彼は、9.11で救命作業のために、自らの健康を犠牲にすることになった救命員たちを、キューバに連れて行く。なぜなら、キューバ南に位置するグアンタナモ海軍米基地ではアメリカで唯一の無償治療が受けられ、そこに収監されているアルカイダの一味はその恩恵に授かっているからだ。「9.11の英雄に容疑者たちと同じ治療を受けさせてくれ!」と基地に向かいムーアは叫ぶが、返事は・・・・ない。
仕方なくムーアは病人である彼らを “敵国”キューバの病院に連れて行く。すると、医者たちは、彼らのために、無償で治療を施すのだった。優しい笑顔で、「大丈夫ですから」と励ましてくれるキューバ人の 医者。自分の国で、そんな言葉をかけてもらったことはなかった。少ない収入を工面して、なんとか捻出している薬も、アメリカだと120ドルなのに、ここではたったの5セントだという。
何かが間違っていることは、もう誰もが気づいている。もちろん、利益を第一にする保険会社がすべてを牛耳るシステム自体がおかしいのだ。だが、我々一般市民たちは、何をすればいいのか。まずは、発想、生きる姿勢から考え始めないか。強く、情熱的に、ムーアは観客に呼びかける。
日本も他人事ではありません!
初めまして
私の知らないことの情報満載で とても楽しいです。ありがとうございます
アメリカの保険事情 初めて知りました。
アメリカの命に対する考えは本当に 寂しく感じますね
また ゆっくりと訪問しますので よろしくね

私の知らないことの情報満載で とても楽しいです。ありがとうございます

アメリカの保険事情 初めて知りました。
アメリカの命に対する考えは本当に 寂しく感じますね
また ゆっくりと訪問しますので よろしくね

2007-08-28 火 11:23:05 |
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花かおり #- [ 編集]
こんばんは
日本もよく似た事が起こりつつあります。
何かが間違っているのでしょうか・・・
日本もよく似た事が起こりつつあります。
何かが間違っているのでしょうか・・・












